自然によりそう心

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「花鳥諷詠(かちょうふうえい)」とは、俳人高浜虚子のつくった言葉ですが、通常「花鳥風月」というと、美しい自然風景やそれを愛でる風流をいい、虚子はこの花鳥風月について、「春夏秋冬の移り変りによっておこる自然界(花鳥)だけでなく、それに共鳴して起こる人事界の現象を詠う(諷詠)べき」とし自然に並列した「人」も含めました。自然界、人間界で起こりうるあらゆる現象は、そのまま客観的に無心にうたうべきである。終生この主張をくり返した虚子の理念に、今現代の暮らしの中で、自然によりそう心を、おざなりにしてはいないか、思い返し、思いあらためた次第です。
暖き冬日あり甘き空気あり 高浜虚子
ホトトギス 花言葉「永遠にあなたのもの」