夏の名残のバラ

「The Last Rose Of Summer」は詩人トーマス・ムーア(1779-1852)の詩で歌い継がれるアイルランド民謡。過ぎゆく夏を惜しむようにして咲く一輪のバラをみつけた時に作ったとされるこの美しい詩に、ジョ...

桔梗色の空の下

宮澤賢治の作品には「桔梗色」という表現が多くでてきます。自然の風景と心の情景が浸透しあい、まばゆい光と天藍の夜の描写が何より印象的な賢治の世界。夜空をイメージさせる色に桔梗色の空とは、なんて美しくて幻想的なのでしょう。 ...

太陽に憧れて

【太陽に憧れて】古い映画ですが、ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニ主演の『ひまわり』は戦争に引き裂かれる夫婦の悲劇を描いた反戦映画。悲哀と切なさばかりが込み上げてくる、ヘンリーマンシーニの楽曲と共に不朽の名作...

美しきロスマリン

ヴァイオリンとピアノのための小作品。フリッツ・クライスラーの名曲です。きっと皆様もどこかで耳にされたことがあるでしょう。 ロスマリン(rosmarin)とはドイツ語でローズマリー。女性名でもよくききますし、ハーブとしても...

永遠の象徴

始まりがなく、終わりもない~無限のかたち輪・環・リース・クランツ・サークル・リング。このリースの閉された環のかたちは、歳月の循環や太陽の動きに喩えられ、キリスト教においては「復活・新たな生に対する希望」という意味がこめら...

いづれ菖蒲か杜若

ここで言う「菖蒲(あやめ)」は「花菖蒲(はなしょうぶ)」をさし、端午の節句で邪気払いに使う「菖蒲(ショウブ)」とは別の植物。花菖蒲(あやめ)も杜若(かきつばた)も水際~泥湿地に生えます。これらはいづれもアヤメ科。杜若(か...

ワーズワースの庭

皆さんはとある場所で「イングリッシュガーデン」と目にしたとき「このボーボーに生えた手入れの無い草木の、いったいどこがイングリッシュなのだろう?」といった素朴な疑問を抱いた経験ありませんか?(笑)あの無造作にみえた庭園。実...

葡萄とワインと

愛する人よ、美しいひとよ。さあ、立って出ておいで。ごらん、冬は過ぎ去り、雨の季節は終わった。花は地に咲きいで、小鳥が歌う季節がやって来た。この国にも 山鳩の声が聞こえる。いちじくの実は熟し、ぶどうの木は花をつけて香り放つ...

桔梗 花言葉「変わらぬ愛」

桔梗は、よく知られている通り秋の七草のひとつです。万葉集のなかで山上憶良が詠った「萩の花 尾花 葛花 なでしこの花 をみなへし また藤袴 朝貌(あさがほ)の花 」のなかに出てくる「あさがお」が桔梗をさすといわれています。...