美しきロスマリン

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ヴァイオリンとピアノのための小作品。フリッツ・クライスラーの名曲です。きっと皆様もどこかで耳にされたことがあるでしょう。
ロスマリン(rosmarin)とはドイツ語でローズマリー。女性名でもよくききますし、ハーブとしてもなじみ深い名前ですね。
ローズマリーといいますが、実は薔薇にも聖母マリアにも由縁はなく、その名はラテン語の「海のしずく」からきてるそう。それはこの小低木が波の音の届く範囲でもっとも繁茂するといわれたから。じつは海が好きな植物なのかもしれませんね。
ちなみにローズマリーが順調に生育するのは、主婦が一家の主人役を務めているところだけ、ともいわれていました。繁殖力が強くハーブ・薬草として料理に治療に多用されることもあり、主婦にとっては、実際の主人よりも心強い存在だったのかもしれません。
その繁殖性は、一株庭に植えただけでみるみる大きく育ちます。肉料理、魚料理の臭み消しに使われたり、オイルやドレッシングの香りづけとしても多用されていますね。あの「キン」と張りつめた独特の芳香に好みはわかれると思いますが、脳の活性化、消化促進、神経安定、そして老化防止^^に役立つハーブとのこと。
古代ローマ人はローズマリーが記憶力を刺激すると信じて、勉強の折には頭に縛り付けていたといいます。ホントかな(^^)
このように古くから、その芳香が記憶に作用し、心の悩みをも癒すと信じられてきたローズマリー。常緑性のある葉から、永遠のシンボルとされ、記憶と思い出の象徴といわれています。花言葉は「変わらぬ愛・献身・記憶」
 ほら、ローズマリーがあるわ  -思い出のためにですって、
 ねえ、だからお願いあなた、 忘れないで。  
            シェークスピア「ハムレットより」