花びら餅

元旦から七日の松の内もすぎて、十五日は小正月。年末年始に忙しくした女の人を労って、女正月ともいわれます。この頃にお目見えするお菓子に花びら餅。平安時代の新年行事と宮中のお雑煮に由来がある、みためも新年にふさわしい、初春のおたのしみです(^-^)
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植物ばかりでなく、このお菓子のように、日本文化の中にある、昔の人からの伝承、季のはじまり、移りかわり、自然への敬虔な思いのあらわれを知ることは、本当にたのしく奥深く幸せ。また知るたびに伝えたくなり、また伝えたくなり、受け止めていただけることも幸せ。今年もそんな一年になれば嬉しく思います。お付き合いくださいませ。
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君ならで誰にか見せむ梅の花
色をも香をも知る人ぞ知る
紀友則「古今和歌集 巻第一 春歌上 作品38」
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-この梅の花を、あなた以外の誰に見せようか。
この花の色も香りも、良さを解ってくれるのは、
あなたを置いて他にはないというのに