夏祭

祭の季節になりました。豊作を神様に祈るのが春祭、豊作を神様に感謝するのが秋祭。農業に関係するこのふたつは田舎のお祭りですが、夏の祭は都会の祭です。東京もこの週末のに神田祭、翌週は三社祭とつづき、その後も週末のたびに、各町...

草枕

人というのは、理性のみでも穏やかではいられない。情けを重んじれば感情的になり、意地になれば通すもの。だからといって、どこに住んでも同じことであり、心の平安を得たいなら、詩歌や絵画といった、芸術に親しむのがいい。よく知られ...

君ができる限り。

君ができるすべての善を行え、 君ができるすべての手段で、 君ができるすべての方法で、 君ができるすべての場所で、 君ができるすべての時に、 君ができるすべての人に、 君ができる限り。 Do all the good yo...

五月雨

連休中の新緑まぶしい五月晴れがうそのように、週が明けたら雨ばかり。五月雨の五月は旧暦の五月、それというにはまだ早い、なんて昨日思ってたばかりなのに、今朝には南で梅雨に入ったという知らせです。雨は花の父母ともいい、この潤い...

贈り物

日本の美術品に描かれた植物をみていると、西洋のそれにはない日本独特の自然観を感じたり、生命力が宿っているように思えることがあります。たとえば日本のお着物やお茶碗、掛け軸に描かれている植物には、どんな重量感ある作品の中にあ...

虞美人草

歌から知る花の名前もあれば、小説から知る花の名前も多くあります。虞美人草(ぐびじんそう)もその一つ。夏目漱石の作品に同名の小説があり、それがヒナゲシに同じと知ったのは後のことです。漱石はじめての職業小説だったこの作品、連...

立夏

春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山。今日5月5日は端午の節句、かさねて今年は立夏をむかえました。暦の上では今日から立秋前日までが夏となります。澄みわたる五月晴れの空のもと、清々しい子どもの日になりまし...

梛 なぎ

梛(なぎ)は熊野のご神木。音が凪に通じることから、その葉は漁師や船乗りのお守りにされたり、さけにくい丈夫な葉質から、良縁を結ぶ木ともいわれます。裏表なく美しい葉には、そんな人になるようにとの願いをこめて、名づけに使われる...

学問の自由

今日5月3日は憲法記念日でした。「学問の 自由はこれを 保障する」日本国憲法23条にある序文の、この五七調がどこか愉しげで好きです。そう学問は自由がいい。自分で選んだ学問なら、なお自由であるし、なお愉しい。それなのに、大...