秘すれば花なり

能の名人世阿弥は、自身が記した能の理論書「風姿花伝」で「花とおもしろきと珍しきと これ三つは同じ心なり」と説きました。

それは「誰も気付いていない」という珍しさ、意外性が「感動」を生み、それこそが「おもしろさ」であり「花」なのだ、という意味をもちます。

秘密の部分があるから花であり、秘密の部分が無ければ、もはや花ではない。人の魅力にも通じるこの言葉。ときおり声にしては胸に刻みます。



秘すれば花なり 秘せずは花なるべからず 世阿弥