11月

大人になると、身の回りにおくモノ、必要と思うものも、次第に限られてきて、よってモノを選ぶ楽しみが増すように思います。使うたびに好きと思えるものを、ひとつひとつ...

東京神保町に、児童書を専門に扱う書店があるのですが、先日久しぶりに覗いてみたら、とても美しく懐かしい挿絵の一冊に出会いました。モーリス・メーテルリンクの「青い...

パンジーはフランス語のパンセ（もの思い）が語源。三色すみれとも言いますが、古く聖職者にとってのそれは、三位一体（父と子と聖霊）の花であり、ゆえにトリニティとい...

今日はエアステ（first）アドヴェント（待降節）。アドヴェントとは、ドイツを中心にしたカソリック信仰が強いヨーロッパ地域において、キリスト降誕を待ち望む4週...

今年も残すところ52日。一年には53回の日曜日があり、ときに52回の年もあります。毎年年始「52回の楽しみを予定する」という手に届きそうで届かない一年の計を誓...

今年も秋の終（つい）を迎えました。春のそれは風に吹かれるままに過ぎてゆき、夏は残したセンチメンタルを空にあずけて良しとして、そして秋。秋は、山野で絶唱する鮮烈...

伝えたいことがあります。四つの季節にはそれぞれの美しさがあること。当季の花には輝くばかりの美しさがあり、おしまいの花にも、その花らしい余情があること。孤独を紛ら...

寛容。心を広くもち人を受けいれること。過失をとがめだてせずに人を許すこと。我慢のあとの安らぎ、悲しみのあとの優しさ。憎悪のあとの責め、嫉妬のあとの虚しさ。人間は...

群がって咲くのにお喋りをしない花、とは誰が言ったのだったかしら。山茶花。椿とよく似た花ですが、これら花の終いに違いがあり、椿はほとりと真っすぐに墜ちますけれど、...

十一月になりました。秋の末から冬への渡り、霜で草木が白く覆われるほどの寒さになることから、霜月と呼ばれます。地面に土を見ることの少なくなった都会では、自然の佇ま...