8月 くすぐりの木 夏の始まりから秋の入り口まで咲き、その花期の長さから「百日紅」とも書くサルスベリ。枝先に、縮れたレースを集めたような小花が群がって咲きますが、この木の肌を指先で... 更新日:2024.11.05 公開日:2024.08.26
8月 晩夏 晩夏木下夕爾停車場のプラットホームに南瓜の蔓が匍いのぼる閉された花の扉のすきまからてんとう虫が外を見ている軽便車が来た誰も乗らない誰も下りない柵のそばの黍の葉つ... 更新日:2024.11.05 公開日:2024.08.27
8月 忘れ扇と扇風機 忘れ物 扇一本と停車場 正岡子規 今朝ほどニュースを見ていたら、この夏、都内の電車内で見つかった忘れ物の数が、過去最大数になったとのこと。中でも最も多いのは「ワ... 更新日:2024.11.05 公開日:2024.08.28
8月 月下美人 木造の古風な洋館の広い応接間で、テエブルよ片寄せて、まんなかに円い台を出し、月下美人の鉢植えがのせてあった。植木鉢は夫人の膝より低かったが、月下美人は、やや見あ... 更新日:2024.11.05 公開日:2024.08.29
8月 野分のあした 昔は台風を「野分」と呼んだことは以前にも触れました。『源氏物語』の巻にも「野分」があり、『枕草子』には「野分のわきのまたの日こそ いみじうあはれにをかしけれ」と... 更新日:2024.11.05 公開日:2024.08.30
8月 八月みそか 秋かぜにふさはしき名をまゐらせむそぞろ心の乱れ髪の君 与謝野鉄幹こちらはひとまず雨は上がり、遠くみやれば重たげな雲がたちこめており、夏とも秋ともいい得ぬ、ゆきあ... 更新日:2024.11.05 公開日:2024.08.31
9月 九月 月の色を花にかさねて女郎花うは裳のしたに露をかけたる西行九月になりました。空が高くなるとともに夜も長くなり、眺める月もいっそう美しくなることから、長月と呼ばれま... 更新日:2024.11.05 公開日:2024.09.01
9月 新秋の記 新秋の記木下夕爾台所の片隅から吹いてくるあの風ももう秋だ白い皿の新豆腐のようにおどろきやすいこころよ裏の林にきてしばらく夕焼をながめている川瀬の音秋風の音子ども... 更新日:2024.11.05 公開日:2024.09.02
9月 あとみよそわか あとみよそわか。「あとみよ」は「後を見よ」 「そわか」は「蘇婆訶」。「蘇婆訶」とは仏教の言葉で「功徳」を意味する言葉、人や世の中のためになる「善い行い」のことを... 更新日:2024.11.05 公開日:2024.09.03
9月 桔梗 秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種(ななくさ)の花 萩の花 尾花 葛花撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌(あさがお)の花山上憶良が万葉集の歌で選定し今に至... 更新日:2024.11.05 公開日:2024.09.04