10月
秋の燈(ひ)

秋の燈(ひ)のいつものひとつともりたる
木下夕爾
秋になり、朝夕の涼しい風がたつようになると、秋の夜長も手伝って、読書欲が高まります。「燈火親し」とは、昔はロウソクやランプのあかりを頼りに読書したことをいいますが、今やすっかり電燈(ライト)なので「燈下」になるでしょうか。LEDであれば、なにが相応しいかしら。
おなじ明るさを表す字でも、燈は秋に似合います。春は光、夏は照り、秋は燈、冬は灯び。他愛ない言葉あそびのなかにも、いまこの季節を迎えた喜びに胸が満ちゆくこの頃です。今日もいちりんあなたにどうぞ。
ダリア 花言葉「気まぐれ」

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フラワーギフト専門店 「Hanaimo」 店主
普段はお祝いやお悔やみに贈る花、ビジネスシーンで贈る花の全国発送をしている、花屋の店主です。
「あなたの想いを花でかたちに」するのが仕事です。since2002
https://www.hanaimo.com/
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。