2月
夜の梅
月耀如晴雪
梅花似照星
可憐金鏡轉
庭上玉房馨
空に輝いている月は
晴れた日にみる雪のようであり
その中で咲く梅は
まるで星にも似て見える。
愛おしいなぁ
あんな鏡のような月光が
庭に咲く玉のような花房を
こんなにも香らせているんだ。
これはかの菅原道真が
11歳のときに詠んだ詩とのこと。
「晴れた日の
雪のような月の光に照らされながら
白梅が香りを漂わせている」
11歳、どれほどに
いったい何に磨かれたこの感性でしょう。
そんな神童のきらめく感性とは比にもならぬ
自分の凡といったら。
なにはともあれ
梅はやっぱり二月の花。
今年もいまに語らなければ
また来年になってしまう花なのです。
昨年も同じことを書きました。
けれどやっぱり
こうして伝えたくなり便りになりました。
今日もいちりんあなたにどうぞ。
ウメ 花言葉「約束を守る」




インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。