6月
夏至
昏れなずむ夕空、群青にあわくピンク色が混じって夏の色。あまりに綺麗だったので、もう少し近づけば広がるのではないかと橋まで来たけれど、空はずっと狭いままでした。いまはねず色、みたいのは桔梗色。夏至の空。今日もいちりんあなたにどうぞ。
その冷たい桔梗色の底光そこびかりする空間を一人の天が翔けているのを私は見ました。(とうとうまぎれ込こんだ、人の世界のツェラ高原の空間から天の空間へふっとまぎれこんだのだ。)私は胸を躍らせながら斯こう思いました。天人はまっすぐに翔けているのでした。『インドラの網』宮沢賢治
キキョウ 花言葉 「変わらぬ心」
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。