2月
雨水

春の雨ばらの芽に降りニコライへ明神の鳩遊びにぞ来る
与謝野晶子
今日は二十四節気の「雨水(うすい)」。立春開門から15日が過ぎ、雪は雨へ、氷は水へと姿を変え、人々はうるおった大地を耕す準備に入る。そんな時期になったという知らせです。
さらに江戸の時代の暦学者は、日本の自然現象をつぶさに観察し、芽が出るよ、風が吹いたな、鳥が鳴いてる、花が笑った。と、季節の移り変わりを五日ごとに知らせる、便りのようなことばを残しました。それが七十二候です。
ちょうど今日は第4侯「土脉潤起 (つちのしょううるおいおこる)」。 雪や氷が解けて土もうるおい、地下の植物たちも、にぎやかに準備をする頃。
このあとも霧や霞がたなびき、また過ぎれば、暖かな雨が蕾をほぐし、木々はうるおい、と便りは続き、瞬く間に春はさかりを迎えます。そして油断ならない冴え返り、三寒四温。どうぞ身体にお気を付けて。今日もいちりんあなたにどうぞ。
バラ 花言葉「愛」

インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。