12月
ピンから桐まで

ひと月ひと月を季節の花で彩る花がるた。いわゆる「花札」のことですが、1月は松、2月は梅、3月は桜、と続き、9月は菊、10月もみじ、そして12月の花は桐です。
桐は夏を知らせる初夏の花。それなのに12月に桐をおいたのは「ピンからキリ(最後)まで」の語源になった天正がるたに由来するからといわれます。または「これっきり」にかけたともいうけど、そんな洒落を言いたがるのも、新年を待つ心の弾みがあらわれたようで、人間味があっていいものです。
さて、今日で御用納めの方も多いことでしょう。長かった一年、あわただしく短かった12月から、やっと解放される今日の日。おつかれさまでした。どうぞ、良い一日をお過ごしくださいね。今日もいちりんあなたにどうぞ。
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キリ 花言葉「高尚」

インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。