7月
‘-与謝野晶子◎カタシログサ
七月二日は「半夏生」。これは「半夏」と呼ばれる毒草が生える日という意味で、昔はその毒気が空気中に立ちこめるからと、畑の作物をとって食べたり、井戸に蓋をする習慣がありました。
この「半夏」の正式名称はカラスビシャクという、なんとも地味な植物です。「半夏生」とも呼ばれます。対して今日のお花も「半化粧」。カタシログサともいい、ちょうど今時期に咲く花で、草全体がまるで半分お化粧をしたよう店よりにみえるから「半化粧」といいます。
つまり雑節や七十二候にある「半夏生」とは直接には関係がないのですが、でもとても綺麗な花でしょう、今日に見せたくなりました。今日もいちりんあなたにどうぞ。
七月やうすおしろいをしたる風
歩み来りぬ木の下行けば
-与謝野晶子
カタシログサ 花言葉「うちに秘めた情熱」
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。