4月
集う喜び
ここに語る花たちは、すべて記憶しているわけではありません。なんのためでもなく、見つけては書きため、思い出しては残してきた、個人の備忘録です。しかし花物語は尽きません。みんな知ってる花なのに、みんな知らない花ばかり。こんなに奥が深く、こんなに工夫があり、思索を深めてくれる花たちを、ひとりでは楽しめきれず、ゆえにこんな記録になりました。知れば知るほど、人間の本当の人間らしさを教えてくれるのは、人の言葉の中にあり、自然の中にあると思います。今日もいちりんあなたにどうぞ。
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科学の奥底にふたたび自然の美を見い出すことは、むしろ少数のすぐれた学者にだけ許された特権であるかもしれない。ただし一人の人によって見つけられた詩は、いくらでも多くの人にわけることができるのである。 湯川秀樹
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マトリカリア 花言葉「集う喜び」
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。