1月
梅
待つものあれば長いしと思うし、去るもの送れば短かったとなる。一月はごまかしのない月。情緒的であることがちっとも似合わない、というかしら。
風も木立も真っすぐで、空の青は突っぱねるよう、花には少しばかりの哀しさと潔さ。あれは不安定であることを身の覚悟として受け止めた姿でしょうか。
魅入るほど、心に染みいる優しさと、負けない強さが美しいと思う。魅入るほど、心をつつむ優しさと、負けない強さが欲しいと思う。
今日もいちりんあなたにどうぞ。
ゆきずりに一枝折りし梅が香の深くも袖にしみにけるかな 西行
ウメ 花言葉「忍耐」
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。