7月
七月はふみひらく

ヤマボウシ 花言葉「友情」
七月はふみひらく。七夕の行事になぞらえて、お互いの無事を確かめるために、お便りや贈り物をして気持ちを伝えあう月です。ひとの手紙をのぞく趣味は持ちあわせていませんが、文豪が残した書簡、こと恋文には、当人達のグラデーションある情感と、心のひだを視るよな微細な表現に、しばし心酔したりなどして。いいのです。七月は文月。募るばかりをしたためるなら、このひと月に。
東京が恋しくなると云ふのは、
東京の町が恋しくなるばかりではありません。
東京にゐる人も恋しくなるのです。
さう云う時に、僕は時々文ちゃんの事を思ひ出します。
芥川龍之介
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。