10月
ダリア 花言葉「優雅」

男性的でおおらかな万葉集にたいし、女性的で匂やかな歌風の古今和歌集。「やまとうたは人の心を種として…」ではじまる紀貫之の仮名序には「和歌は人の心を種とし、様々な言葉の葉が繁ったようなもの(中略)花のむこうに鳴くウグイス、水に住む蛙の声をきけば、この世に生きているもので歌を詠まないものがあろうか」と残しています。そんな四季折々の歌、旅の歌、別れ歌もさながら、やはりそこに詠われた恋歌のたおやめぶりたるや、不意に連れていかれそうになるからいけない。秋は歌もいいのです。
うたたねに恋しき人を見てしより夢てふものはたのみそめてき 小野小町
ダリア 花言葉「優雅」
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。