8月
OZUに見る美しさへのこだわり

秋になると久々に小津安二郎の映画もいいなと思うことがあります。代名詞ともいえるカメラのローポジション、徹底した構成美、独特のセリフ回しなど、今なお語り継がれる小津スタイルですが「美しさへのこだわり」こそ小津たるやではないでしょうか。
カメラに捉えられた役者の姿、とかく女性の美しさとは、容姿に寄りかかるものではなく、言葉使い、目線、清潔感、心がまえにまで至ることを、古き良き映画を残した「眼」に教えられます。彼岸花、秋刀魚の味、秋日和。たまには古き良き映画に親しみ、ノスタルジーに酔い、タイムスリップを楽しむのもいいですね。今日もいちりんあなたにどうぞ。
人間の眼はごまかせても、キャメラの眼はごまかせない。ホンモノはよく写るのである 小津安二郎
一重のバラ 花言葉「静かな愛と敬意」
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。