6月
父の日に

いい男だったわ お父さん 娘が捧げる一輪の花
生きている時言いたくて 言えなかった言葉です 茨木のり子
ざざんと降った雨の中で、うるんだ色の枇杷の実を見つけました。うすいうぶ毛のある実を割ると、大きな種が抱き合っており、オレンジ色の果実はなんてこともない、うすら甘い。
子供の頃、これを植えたら、どんなに大きな木になって、どんなにたくさん実がなるだろう、とワクワク土に埋めたのは、たしか父が好きだと言っていたからかもしれません。久しぶりに元気な父を見て嬉しかった週末でした。ちょっと小さくなったような気もしました。元気でいてくれるだけで幸せです。父へ。今日もいちりんあなたにどうぞ。
ヒマワリ 花言葉「あなたを見つめてる」
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。