6月
ツユクサ 花言葉「懐かしい関係」

めぐりあひて 見しやそれとも分かぬ間に 雲隠れにし 夜半の月かな 紫式部
たまに姿を現したかと思えば、その姿を見定める暇さえ与えてくれずに、すぐに雲に隠れてしまう月のように、あなたもやっとここへ来てくれたと思えば、もう帰ってしまうのですね。たしか昔なじみのあなただったと、見定める暇もないほどに、さっさと帰ってしまうんですね。
英名をDayflower といい「その日のうちにしぼむ花」という意味を持つ露草。万葉集などの和歌集では「月草」と表記されてることが多く「ツキクサ」が転じて「ツユクサ」になったとも。昨日は蜜月(ハニームーン)。夏至に近い時期に発生する満月をいい、十数年に一度みれるかどうかの月だったそうです。その名の通り、雲の切れ間からのぞく蜜色の美しい月でした。
強く明るく光放つこの月を、今誰と見てるのだろう、そんなことを思い眺めた大きな明るい夜でした。月にさらわれたいと思います。 今日もいちりんあなたにどうぞ。
ツユクサ 花言葉「懐かしい関係」
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。