5月
野山に香り満ち

野山に分け入れば新緑が香り、雨が降れば土が香り、風が吹けば夏薫る五月。「薫風」とは青葉若草を吹き渡る、五月の南風のことをいいます。さわやかな新緑の候は、田の神様を奉じていよいよ田植えをする季節でもあり、早苗月とも言って、稲の苗を作る月との意があります。別称に稲苗月、菖蒲月、橘月、啓月など。小さな自然、大きな恵みにあらためて感謝したくなる季節。さあ心晴れやかに、新しいひと月がスタートです(^^)
風薫る羽織は襟もつくろはず 松尾芭蕉
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。