3月
La Dame aux camelias(椿の花の貴婦人)

ロマンティックな印象を根付かせたのはウェルディの歌劇「椿姫」。原題は『道を踏み外した女』を意味するLa traviata(ラ・トラヴィアータ)。日本では原作小説『椿姫』と同じ「椿姫~La Dame aux camelias(椿の花の貴婦人)」の意訳)のタイトルで上演されることが多いようです。
「この世の命は短く、やがては消えてゆく。ねえ、だから今日もたのしくすごしましょうよ!」とヒロインのヴィオレッタは歌い上げます。悲劇でも音楽は明るく、華やかで力強さを失わないヴェルディらしさが発揮された代表作。
辛いことも、悲しみも、力にかえて笑い飛ばしたい。さあ新しい一日のはじまりにエールを。さあ今日も良き一日を。
楽しもう、酒杯と歌は 夜と笑いを美しくする 。
この楽園の中で 新たな日が、私たちを見出すように。
ヴェルディ「椿姫」より乾杯の歌
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。