青い空は動かない、雲片一つあるでない。　夏の真昼の静かには　タールの光も清くなる。夏の空には何かがある、いじらしく思わせる何かがある、　焦げて図太い向日葵が　田...

盂蘭盆や 葵も高く花を終ふ　中村汀女今日からお盆休みに入られた方も多いことと思います。「帰省」とは、たんに故郷へ帰ることをいうのではなく、帰郷して、父や母の姿を...

ことわりや 日の本ならば照りもせめさりとてはまた あめが下とは小野小町古くから日本では、ひでりが続くとさまざまな方法で「雨乞い」をしたそうで、たとえば天皇の命令...

秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞ驚かれぬる藤原敏行『古今和歌集』（立秋を過ぎたからといって、秋が来たと目にははっきり見えないけれど、風の音によっては...

立秋萩原朔太郎洞窟の壁にふんすゐあり、さかづきをあぐる一聯れんのひと、秋ちかければ玻璃ながれ、空氣は谷間をくだる。立秋を迎えました。立秋は、文字どおり「秋が立つ...

多く才ある人は世に生うる知恵の木の命の木あらぬはかなさを嘆くバイロン卿「マンフレッド」より森鴎外訳一般的に「知性」とは、物事を知ったり考えたり、判断したりする能...

白ばらの匂う夕べは月も夢を見ている窓辺のまがきの　闇にもほのかに別れた友の手　ひとり思う白ばらの匂う夕べは月も夢を見ているそよ風の　薫る夕べは星も空に輝く庭の闇...

山のあなたの空遠く　幸（さいわい）住むと人のいふああ　われひとと尋（と）めゆきて涙さしぐみ　かへりきぬ山のあなたになほ遠く　幸（さいはひ）住むと人のいふ「山の...

日本に暮らす私たちにとって、盆と正月はおおきな季節行事であり、昔から大変に忙しかったり、嬉しいことが重なったときには「盆と正月が一緒に来た」などといいました。い...

おまえがつまらぬものの間を踊って行こうとおまえの心が憂いに苦しみ傷つこうとおまえは日ごとに新しく味わうだろう生の炎がおまえの中に燃えているという奇跡をヘルマン・...