7月
‘-太宰治『風の便り』◎アガパンサス 花言葉「知的な装い」
小説に於いては、無闇に字面を飾り、ことさらに漢字を避けたり、不要の風景の描写をしたり、みだりに花の名を記したりする事は厳に慎しみ、ただ実直に、印象の正確を期する事一つに努力してみて下さい。
-太宰治『風の便り』
これを読んで、小説も花も同じだなと思いました。たとえ辿々しい表現でも、束ねる技術が覚束なくても、その人らしくて気取らない、感情をたどってくれる文章や花からは、人は自ずと誠実さを感じとるもの。嬉しさに感じ入るもの。伝わるものかと思います。今日もいちりんあなたにどうぞ。
アガパンサス 花言葉「知的な装い」
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。