やっと秋になりました

露草(つゆくさ)

古くからその花の絞り汁は友禅染の下絵に使われており、またそうして色素を布に移すことからこの青色は「移し色」と呼ばれました。
下絵に使うということは水落ちしやすく、時間が経てば色は褪せてしまう。

またその花は一日で萎んでしまう故、儚さの象徴ともされてい、昔の人はこの移ろいやすさを人の心と重ねて、たびたび和歌にし詠みました。

うつり行く色をばしらず
言の葉の名さへあだなる露草の花
西行

染めて色褪せるだけならまだしも、この名の通り思いまで儚くする露草の花である。(意訳)

さてと、

色濃い夏がやっと退いたかしらと、この数日の爽やかに、やっと秋がきたねと喜んでいます。

雨があがって朝、見上げたら、しみじみ嬉しい秋の空がありました。そのまま足元をみやったら、おんなじ色した花が咲いていました。

明日もそんな始まりでありますように。

今日もいちりんあなたにどうぞ。
ツユクサ 花言葉「懐かしい関係」