香典の代わりに、花を贈るという選択。葬儀後のマナーと花の選び方

香典の代わりに、花を贈るという選択。葬儀後のマナーと花の選び方
「葬儀には参列できなかったけれど、何か気持ちを伝えたい」
「家族葬で香典はご辞退と言われた。でも、そのままにしておくのは気になって」
こんなふうに、訃報を受けながらも香典を手渡せなかった方は、決して少なくありません。
このページでは、香典の代わりに何かを贈ることを考えている方に向けて、葬儀後日の対処法とマナー、そして花を選ぶことのメリットと贈り方をご説明します。
目次
贈る前に確認したい3つのこと
香典の代わりに品物を贈る際、もっとも大切なのは「遺族の意向」を確認することです。気持ちから贈ったものが、受け取る側に負担を与えてしまうことのないよう、順を追って確認しましょう。
① 遺族は供花・供物を受け取る意向があるか
家族葬の場合、訃報のお知らせに辞退の内容が明記されていることがあります。内容によって対応が変わるため、よく確認してください。
- 「香典をご辞退」と書かれている → 供花・供物は贈ってよい場合が多い
- 「供花・供物をご辞退」と書かれている → 香典は贈ってよい場合が多い
- 「ご厚誼(ご厚志)をご辞退」と書かれている → 香典・供花・供物すべてを辞退する意味。贈ることを控える
喪中はがきや人づてで訃報を知った場合は、電話やメールで遺族に一報を入れてから贈るのが丁寧な対応です。「弔問させていただけますか」「お花をお送りしてもよろしいでしょうか」と打診し、受け取ってもらえるか確認してから手配します。
② 贈るタイミング
葬儀を終えたばかりの遺族は、心身ともに余裕がありません。葬儀の直後ではなく、少し時間をおいてから贈るのが遺族への配慮です。
- 葬儀後すぐに訃報を知った場合 → 初七日を終えたころ(葬儀の約1週間後)
- 葬儀から1週間〜四十九日の間に知った場合 → 四十九日の法要に合わせて
- 喪中はがきや人づてで半年以上後に知った場合 → 命日や月命日に合わせて贈ることが多い
③ 予算の目安
香典の代わりに贈る品の相場は、¥3,000〜¥5,000程度が一般的です。
一般的な香典の相場(友人・同僚で¥5,000〜¥10,000程度)よりも、やや控えめな金額が目安です。香典と同額程度の高価なものを贈ると、遺族がお返しを気にしてしまうことがあります。遺族に余計な気苦労をかけない、ということが何より大切です。
香典の代わりに選ばれる品もの
仏式では「五供(ごく)」—香・花・灯燭・水・飲食—が仏前へのお供えの基本とされています。これを参考に品物を選ぶと、遺族の方に失礼なく弔意を伝えられます。
線香・ローソク
仏式のお供えの中心となるもので、日常的に使うため受け取ってもらいやすい品物です。香典の代わりに贈るなら、日用品ではなく伽羅・白檀の香りがする贈答用の上質なものを選びましょう。煙や灰の少ないタイプを選ぶと、ご家庭への配慮がさらに伝わります。
ただし、神式のご家庭には線香は使いませんのでお控えください。
お菓子
好き嫌いが出にくく、四十九日を過ぎてからも贈りやすい品物です。選ぶ際のポイントは、日持ちすること・個包装であること・パッケージが落ち着いた色合いであること、の3つ。ようかん・おせんべいなどの和菓子のほか、クッキー・フィナンシェなどの洋菓子も選ばれています。
飲み物(お茶・コーヒーなど)
ティーバッグや小分けのドリップコーヒーなど、仏壇にお供えしやすいサイズ感のものを選びましょう。故人が好まれていた飲み物をお選びになると、より気持ちが伝わります。
なお、浄土真宗では水やお茶を仏前に供えない慣習があります。宗旨が分かる場合は確認してから選ぶと安心です。
果物
常温で日持ちする丸型の果物(りんご・梨・メロンなど)が定番です。お供えした後に長く飾れるよう、完熟より少し青めのものを選ぶのが鉄則。百貨店などで「お供え用フルーツ盛り合わせ」として注文するのも安心です。
花(供花)
五供の一つ「花」は、「花や香りを仏さまに楽しんでいただく」という正式な意味をもつお供えです。食べ物やお茶と並んで、古くから仏前に供えられてきたもの。お返しが不要で郵送も可能なため、葬儀後日のお悔やみとして選ばれることが増えています。
次の章で、花を選ぶことのメリットをより詳しくご説明します。
それでも花がよい、その理由
品物のなかで、花を選ぶことをおすすめしたい理由が4つあります。
お返しが不要
供花はお返しの慣習がありません。香典の場合、遺族は「香典返し」を手配しなければなりませんが、花にはその必要がないため、遺族への負担をかけずに気持ちを届けられます。
郵送で届けられる
アレンジメント(器付きの花)なら宅配便でお届けできます。遠方にお住まいで弔問が難しい方や、喪中はがきで後から訃報を知った方も、花なら気持ちを届ける手段として選びやすいものです。
宗教を問わず受け取ってもらいやすい
線香は神式のご家庭には向きませんが、花は仏式・神式・キリスト教式を問わず、広く受け取っていただける品物です。先方の宗旨が分からない場合にも、花は選びやすい選択肢です。
場に穏やかな空気をもたらす
花の持つ色と香りは、悲しみの場に静かな明るさをもたらします。「花を飾っていた日々」が遺族の心の支えになることは、花を贈り続けてきた私たちが実感していることです。

どんな花を選べばいいか
色は「白・淡い紫・淡いグリーン」を基本に
弔事の花は、白を中心とした落ち着いた色合いが基本です。白いトルコキキョウ、白いカーネーション、白い菊などはどの場面でも安心して選べます。淡い紫やクリーム色を少し加えると、やわらかく上品な印象になります。
四十九日を過ぎてからは、淡いピンクや淡い黄色を少し取り入れることもあります。迷う場合は「白メイン」が最も無難です。
形はアレンジメントがおすすめ
郵送で贈るなら、器に活けた状態でお届けするアレンジメントを選びましょう。先方がそのまま仏壇や祭壇に飾れるため、花束のように「花瓶を準備してもらう」必要がなく、受け取る側の手間になりません。コンパクトなサイズを選ぶと、自宅の仏壇まわりにも置きやすくなります。
避けたほうがよい花
- バラ(トゲのある花は仏教では避けることが多い)
- 花粉が落ちやすい大ぶりなユリ
- 香りが強すぎる花(フリージアなど)
- 毒をもつ花(スズラン・スイセンなど)
- 鮮やかな赤・オレンジ・黄色(華やかすぎる印象になる場合がある)
キリスト教式には白基調の洋花を
キリスト教の葬儀では、主に生花が贈られます。白基調のアレンジメント(花籠)を選び、仏式の供花に添える名札(立て札)は使わないようにしましょう。

表書きと挨拶状のマナー
花・品物を送る際の表書き
供物を郵送する場合には、掛け紙(のし紙)を掛けるのが基本です。宗教によって表書きが異なるため、相手の宗旨を確認してから用意しましょう。
- 仏式:四十九日より前は「御霊前」、四十九日以降は「御仏前」。時期を問わず贈るなら「御供」が無難です
- 神式:「御供」「奉献」など。蓮の花が描かれた掛け紙は仏式用ですので神式には使いません
- キリスト教式:カトリックは「御弥撒(おんみさ)」、プロテスタントは「御忌慰(おんきい)」
挨拶状の書き方のポイント
品物を郵送する場合は、必ず挨拶状を添えましょう。宗教を問わず、共通するマナーは以下の通りです。
- 時候の挨拶は不要(「拝啓 〜の候」のような書き出しは省きます)
- 「死」「苦」などの忌み言葉、「再度」「重ね重ね」などの重ね言葉は避ける
- 句読点(。、)を使わない(弔事の礼状の慣習です)
- 「供養」「往生」など仏教特有の言葉は、神式・キリスト教式の方には用いない
お返しの気づかいをさせたくない場合は、挨拶状の文末に「誠に勝手ながら お返しのご配慮はなさいませんようお願い申し上げます」と一行添えても構いません。
よくあるご質問
Q. 四十九日をとうに過ぎています。今から花を贈ってもよいですか?
はい、時期を問わず贈ることができます。忌明け後の花は、命日や月命日に合わせて贈る方が多くいらっしゃいます。その場合は白に淡い色を加えた、やわらかい雰囲気のアレンジメントも選べます。まずご遺族に一報を入れてから手配なさることをおすすめします。
Q. 神式・キリスト教式のご家庭にも花を贈れますか?
はい。花は宗教を問わず受け取っていただきやすい品物です。神式のご家庭には白基調のアレンジメントを、キリスト教式には白の洋花を中心にしたバスケットフラワーをお選びください。名札(立て札)は仏式の慣習ですので、神式・キリスト教式には添えないようにしましょう。
Q. 花と一緒にお菓子やお線香も贈れますか?
同梱でのご手配は承っております。「花だけでは少し寂しい」とお感じの場合や、故人の好みに合わせた品を添えたい場合はご相談ください。宗教に合わせて、適切なものをご提案いたします。花以想でもお菓子のご用意しております。
Q. 注文者の名前と、花に添える差出人名を別々にできますか?
はい、できます。たとえば「注文はお子さんが行い、差出人名は親御さんのお名前で」という場合も対応しております。ご注文の備考欄、またはLINEにてお申し付けください。
Q. 遠方への配送はできますか?
全国配送に対応しています。一部の離島・山間部はお届けできない場合がございますので、配送先住所をご注文時にお知らせください。なお急ぎでご入用の場合は、まずLINEにてご相談いただけますと、できる限り対応いたします。
四十九日後のお花、どれを選べばいい?
「お花の色は?」「予算を抑えたい」「急ぎで必要」など
どんなご要望もLINEで気軽にご相談ください。
発送前のお花写真確認・表書き対応・全国配送。
営業時間内に順次ご返信いたします

Flower Gift since 2002
一輪一想
一つの花に、一つの想いを。
花以想は、東京・蔵前を拠点に2002年から営む、フラワーギフト専門店です。贈る方の気持ちに寄り添い、花選びから言葉を添えるところまで、丁寧にお手伝いします。
- 誕生日・記念日・送別など、あらゆるお祝いの花をお届け
- 想いを言葉に。代筆・お手紙サービスで気持ちを伝える
- 花贈りのマナー・しきたりのご相談、承ります