猫ちゃんに花はNG?|愛猫家のための安心な花の選び方

猫は大切な家族であり、暮らしに安らぎを与えてくれる存在です。だからこそ、猫を飼っている方へ花を贈るときは、まず猫への配慮を大切にしたいものです。猫は好奇心が強く、活けた花や葉を舐めたり噛んだりすることがあるためです。
この記事では、猫が口にすると体調を崩しやすい植物を、影響の大きさ別に整理しました。あわせて、安心して飾っていただける花もご紹介します。愛猫を亡くされたご友人のもとに残された猫がいる場合にも、心おだやかにお花を楽しんでいただけるよう、選び方のヒントをまとめています。
目次
- 猫を飼っている方に、花を贈っても大丈夫?
- まず知っておきたい、ユリと猫のこと
- 猫が口にしたときの影響でみる、気をつけたい植物
- 気をつけたい植物の成分と症状
- 猫がいても安心して飾れる花・植物
- もし猫が植物を口にしてしまったら
- 猫を亡くされた方へのお悔やみ花の選び方
- メッセージを添えるなら
- まとめ
猫を飼っている方に、花を贈っても大丈夫?
結論として、花の種類を選べば、安心してお贈りいただけます。猫の体に合わない植物を避け、安心して飾れる花を選べば、贈り物は猫にとっても飼い主さんにとっても嬉しいものになります。
ただ、「猫がいるお宅へ贈る」と意識するかどうかで、選ぶ花は少し変わってきます。なかには猫が体調を崩しやすい花もありますので、まずは気をつけたい花を知っておくことが、安心への第一歩です。

まず知っておきたい、ユリと猫のこと
はじめにお伝えしたいのが、ユリのことです。ユリ(ユリ属)とヘメロカリス(デイリリー)は、猫にとって特に気をつけたい花です。猫が口にすると腎臓に重い影響が出ることが知られており、花や葉だけでなく、花粉や、花を活けた水にも成分が含まれます。回復が難しくなる場合もあるため、猫と暮らすお宅にお贈りする花には、ユリを使わないことをおすすめしています。
一方で、「ユリは猫に向かない」という話が広まるなかで、ユリ以外の花まで実際以上に心配されることがあります。腎臓への影響が知られているのはユリ属とヘメロカリスです。名前に「リリー」とつくカラーやスパティフィラム(ピースリリー)はこの仲間ではなく、同じ影響は起こりません(別の刺激症状はあります)。正しく区別すれば、選べる花の幅はぐっと広がります。
猫が口にしたときの影響でみる、気をつけたい植物
ひとくちに「猫に向かない植物」といっても、体調を大きく崩しやすいものから、たくさん食べなければ軽い胃腸の不調で済むものまで幅があります。選ぶときの目安として、影響の大きさ別に整理しました。
| 影響の大きさ | 代表的な植物 | 選び方の目安 |
|---|---|---|
| ① まず避けたい (少量でも体調を大きく崩しやすい) | ユリ(ユリ属)、ヘメロカリス、スズラン、イヌサフラン、キョウチクトウ、スイセン、ヒヤシンス、アマリリス | 猫と暮らすお宅にはお贈りしないのが安心です |
| ② 口にしないよう気をつけたい (中毒症状が出ることがある) | チューリップ、ラナンキュラス、アネモネ、アジサイ、シクラメン、アイビー、モンステラ、ポインセチア、ツツジ・シャクナゲ・サツキ、ゼラニウム、ラベンダー、ポトス、ベゴニア、アロエ、キク類(スプレーマム等) | 誤って口にすると嘔吐・下痢・口の刺激など。贈り物には選ばないのが無難です |
| ③ 念のため気をつけたい | カスミソウ、カーネーション、セキチク、サボテン(トゲ) | たくさん食べなければ症状は軽いとされますが、猫の届かない場所に飾ると安心です |
気をつけたい植物の成分と症状
とくにご相談の多い植物について、成分と主な症状をまとめました。和名と海外の分類が一致しないことがありますので、迷ったときは学名でのご確認をおすすめします。
| 植物 | 主な成分 | 主な症状 |
|---|---|---|
| ユリ属・ヘメロカリス | 未同定(猫のみに作用) | 腎臓への重い影響。花粉や花瓶の水でも症状が出ることがあります |
| スイセン・ヒヤシンス・アマリリス | リコリン等のアルカロイド | 嘔吐、下痢、よだれ。とくに球根部に成分が集中 |
| チューリップ | ツリパリン | 口の刺激、よだれ、嘔吐、下痢(とくに球根に近い部分) |
| ラナンキュラス・アネモネ | プロトアネモニン | 口の中の刺激、よだれの増加、嘔吐、下痢 |
| ツツジ・シャクナゲ・サツキ | グラヤノトキシン | 嘔吐、下痢。多く口にすると心臓や神経に影響が出ることも |
| アジサイ | 青酸配糖体 | 嘔吐、下痢、食欲不振 |
| ポトス・モンステラ | 不溶性シュウ酸カルシウム | 口の中の刺激や腫れ、よだれ、飲み込みにくさ |
| ゼラニウム(ペラルゴニウム) | ゲラニオール、リナロール | 胃腸の不調。猫はとくに感じやすいとされます |
| ラベンダー | リナロール、酢酸リナリル | 吐き気、嘔吐、食欲不振。精油(アロマ)はとくに気をつけたい |
| ポインセチア | 乳液成分 | 口や皮膚の軽い刺激、軽い胃腸症状(過度に心配する必要はありません) |
| シクラメン | サポニン(とくに根) | よだれ、嘔吐、下痢 |
猫がいても安心して飾れる花・植物
以下は、米国動物虐待防止協会(ASPCA)が猫に無害(Non-Toxic)としている代表的な花・植物です。花束やアレンジの主役にもなり、贈り物として十分に華やかさを表現できます。
- バラ
- ヒマワリ
- ガーベラ
- キンギョソウ
- スターチス
- アスター
- フリージア
- ワックスフラワー
- ペチュニア
- アフリカンバイオレット(セントポーリア)
- キャットグラス
- ローズマリー・バジル・タイム
なお「無害」とは「猫が食べてよい」という意味ではありません。たくさん口にすれば軽い胃腸の不調が出ることはありますし、個体差もあります。より安心していただくには、猫の届かない高さに飾るといった工夫も添えていただくとよいでしょう。ハーブ類は香り成分が強いため、置きすぎにはご注意ください。
花以想では、ご注文の際に「猫がいるお宅へ贈りたい」とお伝えいただければ、猫への配慮をした花材で花束やアレンジをお仕立てします。ユリを使わないご指定はもちろん、迷われたときのご相談も承ります。
もし猫が植物を口にしてしまったら
気づいたら、早めに動物病院へご相談いただくのが安心です。
- 口の中に植物が残っていれば、無理のない範囲でそっと取り除きます。
- 口にした植物の名前・量・時刻をできるだけ控えておきます(現物の持参や撮影が役立ちます)。
- かかりつけ、または夜間救急の動物病院へご連絡します。
- 自己判断で吐かせる・薬を与えることは控え、獣医師の指示に従ってください。
とくにユリの場合は、時間が経つほど回復が難しくなることがあるとされています。「少し舐めただけ」のときも、様子を見ずに早めにご相談いただくと安心です。

猫を亡くされた方へのお悔やみ花の選び方|色合い・香り・配慮
「ペットロス」という言葉があるように、猫を亡くすことは想像以上に深い悲しみを伴います。お花を贈ることは、言葉にならない思いを静かに届け、心からの寄り添いを伝える方法のひとつです。お贈りする際は、相手の気持ちを最優先に、花の種類や色を選びましょう。
色合いは「やさしいトーン」で
白やピンク、ラベンダー色、クリーム色など、穏やかな色合いの花が、悲しみに寄り添いながらも温かさを感じさせてくれます。

香りは控えめに、猫への配慮も添えて
強い香りが苦手な方もいらっしゃるため、花以想では香り控えめの花材を選んでいます。残された猫がいるお宅では、ここまでご紹介した花への配慮も大切にしたいところです。猫にも安心な花材としては、ガーベラ、スターチス、トルコキキョウ系などが選びやすく、お悔やみの場にもよくなじみます。ご注文時に「猫がいるお宅へ」とお伝えいただければ、配慮してお仕立てします。
メッセージを添えるなら
お花には、短いメッセージを添えることをおすすめします。ほんの一言でも「あなたの悲しみに寄り添う」という気持ちは伝わります。お名前を添えると、より温かな印象になります。
- 「○○ちゃんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。」
- 「悲しみが少しずつ和らぎますように。」
- 「また笑顔で新しい日々を迎えられますように。」
簡潔で心温まる言葉が、受け取る方に安らぎを与えます。ペットの名前を加えることで、より温かな印象を与えることができます。
まとめ
猫を飼っている方、愛猫を亡くされたご友人へ花を贈るときは、まずユリを花材に選ばないこと。そのうえで、影響の大きい植物を避け、安心して飾れる花を選べば、贈り物はやさしい気持ちごと相手に届きます。
花以想では、「贈り主様からのリクエスト」と「お届け先への配慮」の両方を大切に、ふさわしい花選びをお手伝いしています。猫のいるお宅への花選びで迷われたときは、どうぞお気軽にご相談ください。
本記事の植物の安全性は、ASPCA(米国動物虐待防止協会)、米国FDA、UC Davis獣医学部などの公開情報をもとにまとめています。ASPCAは米国基準のため、和名と学名が一致しない場合があります。最終的な判断や、口にしてしまったときの対応は、獣医師にご相談ください。
参照:ASPCA|Toxic and Non-Toxic Plant List — Cats


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花以想は、東京・蔵前を拠点に2002年から営む、フラワーギフト専門店です。贈る方の気持ちに寄り添い、花選びから言葉を添えるところまで、丁寧にお手伝いします。
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