赤い花の意味と贈り方|情熱・愛・風水で選ぶ花ギフト

赤。それは、見る人の心にまっすぐ届く、特別な色です。
情熱や愛、命の力を象徴する赤い花には、言葉にしきれない想いを託す力があります。
特別な日、大切な人、心を込めて届けたい場面──
そんなとき、赤い花は寡黙に、けれど確かに、贈り手の気持ちを届けてくれます。
還暦祝いや昇進祝い、プロポーズ、長年の感謝を伝える記念日にも選ばれる赤い花のギフト。
赤色が放つあたたかさや華やかさは、選ばれたシーンにおいて、どんな想いも引き立ててくれる存在です。
この記事では、「赤」という色に込められた意味や、文化的な背景、贈る際の色合わせのコツ、
そして風水における赤の持つパワーについて、Hanaimoの視点でご紹介します。
この記事の執筆者 Hanaimo(花以想)店主
■ 赤い花の意味とは?
赤は、古来より人々の心を揺さぶり続けてきた、特別な色。
燃えるような炎、めぐる命の象徴である血、朝焼けや夕陽の空──
赤は、強さとぬくもりをあわせ持ち、感情を動かす力にあふれています。
そのため、赤い花が持つ意味もまた、情熱、生命力、愛、勇気、祝福といった、力強くまっすぐな想いに結びついています。
たとえば、赤いバラには「深い愛情」や「あなたを愛しています」といった明確なメッセージが込められ、プロポーズや記念日など、大切な想いを伝えるシーンの定番として長く愛されています。
また、赤いガーベラには「前向きな力」や「希望」が込められており、新しい門出や挑戦を応援する贈りものとして人気があります。
ほかにも、赤いカーネーションは「母への深い愛情」を意味し、母の日のフラワーギフトとして、毎年多くの方に選ばれています。
このように赤い花は、花材によって微妙に意味は異なりますが、共通して強い想いや気持ちの深さを表現できるのが魅力です。
相手を想い、まっすぐな気持ちを伝えたいとき、その「伝えたい心」に一番近い色が、赤なのかもしれませんね。

■ 赤と文化:なぜ赤は縁起が良い色なのか?
赤という色は、単なる“目立つ色”にとどまらず、人の暮らしや信仰、感情に深く結びついた色として、世界各地で大切にされてきました。
その背景には、赤がもつ「強さ」「温もり」「生命力」といった象徴的な意味が、多くの文化に共通して存在していることが挙げられます。
日本における赤の意味 ─ 再生と守りの象徴
日本でも、赤は古代から「命」や「祈り」と結びついた色として使われてきました。
縄文時代の土器や古墳時代の埋葬品に赤い顔料(ベンガラや朱)が施されていたのは、亡くなった人の魂を再生へと導くための“祈りの色”だったと考えられています。
さらに、現代に受け継がれる「還暦に赤いちゃんちゃんこ」の風習は、60年で干支がひとまわりし、「生まれ直す」節目とされることに由来しています。
赤ちゃんに還るという意味を込めて、赤をまとい、新しい人生の門出を祝う──
このように、赤は人生の再スタートや祝福の場にふさわしい色として、暮らしに根づいているのです。
ほかにも神社の鳥居や、厄除け守り、神事の衣装にも赤が使われているのは、赤が持つ“清め”や“守り”の力を表す伝統のひとつ。
このように日本人にとって赤は、古来より神聖さと安心感の象徴でもあります。
他国に見る「赤」の意味 ─ 文化を超えた祝福の色
赤の力は、日本だけでなく、世界各地の文化でも広く認められています。
たとえば中国では、赤は「幸福」や「吉兆」、「魔除け」を意味し、結婚式や春節(旧正月)、開店祝いなど、おめでたい場面に欠かせない色とされています。
インドでは、赤は「豊穣」「純潔」「聖なる色」とされ、花嫁が赤いサリーを着るのは人生の門出を飾る神聖な儀式の一部。
また西洋では、赤は「愛」や「情熱」を象徴し、バレンタインデーやプロポーズなど、感情をストレートに表す場で重宝されます。
このように、赤という色は国や宗教を超えて、「特別な想いを込める色」として愛され続けているのです。
地域・文化圏 | 赤の意味・使われ方 | 代表的なシーン |
---|---|---|
中国 | 幸福・吉兆・魔除け | 結婚式、旧正月、開店祝い |
日本 | 再生・長寿・守り | 還暦祝い、鳥居、神事・厄除け |
西洋(ヨーロッパ) | 愛・情熱・官能性 | バレンタイン、プロポーズ、赤ワイン文化 |
インド | 豊穣・聖なる色 | 花嫁衣装(赤サリー)、祭礼装飾 |
エジプト・古代文化 | 太陽・血・再生 | 神殿壁画、生命再生の象徴として使用 |
赤が縁起の良い色とされる理由
赤という色は、なぜここまで多くの文化や人々に愛され、祝いの場で選ばれてきたのでしょうか。
それは、赤が人の命や感情の根源に寄り添う色だからです。
赤は、血や炎、太陽といった「生命を支える存在」と深く関わっています。
古来より人は、燃える火や昇る太陽の赤に力を見出し、命の営みや自然の恵みに感謝しながら暮らしてきました。
そのため、赤は「生きる力」や「新たな出発」「再生」などの象徴とされ、
災いを遠ざけ、幸運を引き寄せる色として受け継がれてきたのです。
また、赤は視覚的にも強く印象に残る色であり、見る人の気持ちを動かす力があります。
勇気づけられたり、元気をもらえたり──
心の奥にある感情を、そっと揺り動かしてくれる色なのです。
そして何より、赤は「特別な存在に、特別な想いを届ける色」として、多くの人に親しまれてきました。
還暦のお祝いには「これからも健やかに歩んでほしい」との願いを込めて、
恋人や家族には「深く、変わらない愛情」を伝える手段として。
赤い花は、その色彩だけで、言葉にならない想いをしっかりと届けてくれます。
だからこそ、人生の節目や、大切な人への贈りものには──
赤という色を選ぶことが、「あなたを想っています」という温かなしるしになるのです。
- 赤は、血や太陽、火などの「生命の根源」を象徴する色
- 視覚的に強く残る色であり、感情を揺さぶるちからがある
- 多くの文化圏で「祝福」「守護」「幸福」と結びついてきた歴史がある
選ばれる理由 | 説明 |
---|---|
生命の根源を象徴する色 | 赤は血や太陽、火と結びつき、生命力や再生を連想させる色として親しまれている。 |
感情に強く訴える視覚効果 | 視覚的に最も目に入りやすく、人の気持ちを動かすちからを持つ色とされている。 |
文化を超えた縁起の良さ | 多くの国や地域で「祝福」「守護」「幸福」の色とされ、祝い事に選ばれてきた歴史がある。 |

■ 赤い花の贈り方:おすすめのシーンと組み合わせ
贈りたいシーン
シーン | おすすめの花と贈り方 |
---|---|
プロポーズ・結婚記念日 | 赤バラの花束で、深い愛と決意を伝える |
昇進・栄転祝い | 赤ガーベラや赤ダリアで、エネルギッシュなお祝いを |
還暦祝い | 赤いバラを取り入れた、上品で華やかなアレンジメント |
赤を引き立てる色合わせ
赤は単体でも印象的な色ですが、 グリーン・ホワイト・ベージュなどの中間色と組み合わせると、やさしく上品な印象になります。
ナチュラルで華やかな印象にしたいときは、葉物のグリーンをたっぷり使うのもおすすめです。
■赤い花と風水|開運・エネルギーアップに効果的
風水において赤は、「陽の気」をもつエネルギーカラー。
情熱や行動力を高め、空間や人に活力を与えるとされています。
効果 | おすすめの場所 | 贈るシーン |
---|---|---|
活力・前進力を高める | 南・東 | 新生活・新たな挑戦の応援に |
魔除け・守りの力 | 玄関・リビング | 還暦祝い・誕生日祝いに |
恋愛運アップ | 東南 | 結婚祝い・恋人へのギフト・プロポーズに |
赤は“強い色”でもあるため、空間に取り入れる際はバランスを意識すると◎です。

■ 赤を上品に取り入れる花贈りアイデア
取り入れ方 | 印象・おすすめ花・色合い |
---|---|
くすみレッドやワインレッド | 大人っぽく落ち着いた印象に(ダリア・カラー・バラ) |
赤+グリーン+白 | 華やかさとお祝いの印象づけを演出(ことぶき) |
差し色として使う | 印象的で洗練されたアレンジに(クリムゾン) |
赤い花を主役にするだけでなく、全体のバランスを考えた贈り方を意識することで、上品で記憶に残るギフトになります。
※赤は火を連想させるため、引っ越し祝い、移転祝いには選ばないのが無難です。
■ まとめ|赤い花は、まっすぐな想いの“しるし”
赤い花を選ぶということは、ただ色を選ぶのではなく、強い想いを花に託すということ。
心からの感謝や祝福、大切な人へのエールを込めて── 赤い花は、目に見えない気持ちをそっと届けてくれる“しるし”になるのです。
Hanaimoでは、贈る相手やシーンに合わせた色合い・花材のご提案、 メッセージカードの代筆なども承っています。
想いにふさわしい花を、丁寧にお届けいたします。ぜひお声がけください。







この記事の監修者
フラワーギフト専門店 Hanaimo(花以想)店主 鈴木咲子
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ式フラワーデザインに出会い、ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店でドイツ式フラワーデザインを習得。2002年 通販サイトHanaimo開業。
趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。
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