花束贈りのすべて。歴史、シーン別の選び方、相場、メッセージのコツまで解説します

花束を贈ることは、感謝や愛情、祝福の気持ちを伝える素晴らしい方法です。しかし、どんな花束を選べばいいのか、どのシーンでどの花を贈るべきか、悩むことも多いでしょう。花束の選び方には、相手の気持ちを考えたアプローチや、花言葉を知ることが重要です。また、予算の決め方、メッセージの伝え方にも工夫が必要です。この記事では、花束を贈る際の歴史的背景から、シーン別の花選び、価格帯の選び方、そして長く楽しむためのケア方法まで、花束を贈る際に役立つ情報をお届けします。
この記事の執筆者
Hanaimo(花以想)店主
目次
1: 花束を贈る意味を知る
1-1: 花束贈りの歴史と文化背景
花束の贈り物は古代から続く深い歴史を持ち、愛や感謝、祝福の気持ちを伝える大切な手段として、さまざまな文化で発展してきました。特に古代エジプトやギリシャ時代では、花が神聖な存在とされ、祭りや儀式で花が使われました。エジプトでは、死者を弔うために花を供え、また、ギリシャでは神々への奉納や勝利を祝う際に花を使いました。ギリシャ神話にも花の象徴的な意味が多く登場し、特に愛と美の女神アフロディーテに捧げられた花々は、今もなお多くの人々に親しまれています。

花束を贈る習慣は、ヨーロッパを中心に発展し、16世紀には花言葉が体系化され、花それぞれに意味が与えられるようになりました。特にフランスやイギリスでは、恋愛や結婚を象徴する花、感謝を表す花が広まり、恋人同士の間で花を贈ることがロマンチックな習慣として定着しました。このような背景から、花束は贈り物として非常に重要な役割を果たし、愛情や感謝、祝福を表現するものとして、今でも世界中で親しまれています。
日本においても、花束を贈る習慣は古くから存在しており、特に平安時代には「花」という言葉が美しさや優雅さの象徴として使われました。貴族たちの間では、花が贈り物として用いられることが多く、特に和歌に花を取り入れることが盛んに行われました。例えば、桜は春の訪れを告げる花として、また、菊は秋の花として、日本人の心に深く根付いています。花は単なる飾りではなく、感情や想いを伝える大切な手段として、時代を超えて受け継がれてきたのです。
現代では、花束は誕生日や記念日、結婚式、母の日、父の日などの特別な日だけでなく、日常の中でも感謝やお祝いの気持ちを伝えるために贈られています。花束を贈ることは、相手への思いやりを示す方法として、今も変わらず多くの人々に愛されています。また、贈る相手の好みやその時々の状況に合わせて花を選ぶことで、さらに心が通い合う瞬間を作ることができるのも魅力です。
このように、花束は、古代から現代に至るまで、文化を超えて人々の心に深く根付いた贈り物であり、相手に対する思いやりや感謝の気持ちを表現するための特別な方法となっています。今後も花束は、感情を伝えるのにぴったりなアプローチ方法として、私たちの生活の中で役に立っていくことでしょう。
1-2: 花の持つ象徴的な意味
花にはそれぞれ独自の象徴的な意味が込められており、これを「花言葉」と呼びます。花言葉を知ることで、贈る相手やシーンに応じて、より心のこもった花束を選ぶことができるようになります。
例えば、バラは愛情や情熱の象徴として広く知られていますね。特に赤いバラは「愛しています」という強い感情を伝えるため、恋人への贈り物としてぴったりです。カーネーションは感謝の気持ちを表す花として、母の日などでよく贈られます。また色によって意味が異なり、ピンクのカーネーションは「感謝と愛」、白は「永遠の愛」を象徴しています。
ユリは純粋さや無垢さを象徴する花で、特に結婚式や新しい始まりを祝う場面で好まれます。その他にも、花言葉には友情を表す「ヒマワリ」や、希望を意味する「チューリップ」などがあります。花の意味を知ることで、感情やメッセージをより深く伝えることができ、花束選びに一層の意義が加わります。


1-3: 贈る相手の気持ちを考えたアプローチ
花束を贈る際は、相手の好みや関係性、タイミングを考慮することが大切です。例えば、目上の人には落ち着いた色合いを、恋人には明るく華やかなものを選ぶと好印象です。
2: 人気の花束の種類をご紹介します
2-1: 誕生日や記念日向けのおすすめ花束
誕生日には季節の花を取り入れた明るい花束、記念日にはバラを基調にしたロマンチックなものが人気です。
2-2: お悔やみに適した花の選び方
お悔やみには白や淡い色合いの花が適しており、ユリ、菊、カーネーションなどが選ばれます。地域の習慣にも配慮が必要です。
2-3: 父の日・母の日に贈る花束まとめ
母の日には赤やピンクのカーネーション、父の日には黄色のバラやヒマワリが定番。感謝のメッセージを添えると一層気持ちが伝わります。
3: 花束注文の便利な方法
3-1: 花宅配サービスの選び方と比較
花宅配サービスには即日配送や定期便など様々な形態があります。レビューやサービス内容、配達エリアを比較して選びましょう。
3-2: おしゃれでセンスある花束を選ぶポイント
おしゃれでセンスの良い花束を選ぶ際は、スタッフと直接相談できるお店がおすすめです。スタッフが顔を見せて対応してくれるお店では、花の選び方やアレンジメントの提案をしっかりと受けることができ、贈る相手の好みやシーンにぴったりの花束を選ぶことができます。オンラインのお店でも、電話番号が表示されていれば「相談・質問OK」のサインです。また店主の顔が出ていたり、スタッフブログなどで、人柄やお店の様子が伝わる店を選ぶと間違いないでしょう。このように、自分の思いをしっかり伝えられるお店で選ぶことで、より心のこもった、センスの良い花束を手に入れることができるでしょう。

3-3: 配送のタイミングと到着日を指定するコツ
特別な日に確実に届けるためには、余裕を持った注文と指定日サービスの利用が重要です。自宅におくる場合は、予め相手の在宅日、在宅時間を確認しましょう。
4: 花束メッセージのアイデア
4-1: 贈るシーン別のメッセージ例
誕生日:「素敵な一年になりますように」 記念日:「これからも一緒に過ごせる日々に感謝」 お悔やみ:「心よりご冥福をお祈りします」など、目的に相応しく、またあなたらしい言葉を添えるようにしましょう。メッセージの例文はこちらをご参考ください。
4-2: 感謝や愛情を伝えるための言葉
「いつもありがとう」「あなたがいてくれて幸せです」など、シンプルでも心のこもった言葉が効果的です。
5: 花束の価格と相場

5-1: 花束の相場とコスパの良い選択肢
一般的な花束の価格帯は、3,000円〜5,000円が相場となっています。この価格帯でも十分に美しい花束を贈ることができますが、品質やデザインのバランスを重視するなら、5,000円〜10,000円の範囲で選ぶのがおすすめです。この価格帯では、花の種類や色合いが豊富で、より洗練されたアレンジメントが可能です。また、花の鮮度やボリューム感が増し、見栄えの良い花束を選ぶことができます。
特別なギフトや記念日など、大切なシーンで贈る花束には、少し予算を上げて、より高級感のあるデザインを選ぶことで、相手に与える印象もより一層深くなります。花束に込める想いを、価格とデザインのバランスでしっかり表現することができるため、この価格帯を選ぶのは非常に効果的です。
5-2: 2000円以下で楽しむ花の贈り物
ミニブーケや一輪花をおしゃれにラッピングしたものは、低予算でも喜ばれる贈り物になります。ちょっとした贈りものに添えたい、というときには、直接フラワーショップの店頭で、気に入ったお花を選ぶといいでしょう。

6: 花束の楽しみ方
6-1: 簡単に楽しめる花束の飾り方
花束をもらったら、束ねられた花束を、そのまま花瓶に飾ってもいいですし、束をばらして、好きなお花を好きな場所に飾るのもおすすめです。

6-2: 花瓶や収納方法、枯れない工夫
花束を長く楽しむためには、いくつかのポイントに気を付けると良いでしょう。まず、花瓶は清潔に保つことが大切です。花瓶の中に残った水分や汚れは、花の鮮度を早く失わせる原因になるため、定期的に洗って清潔な状態にしておきましょう。また、できれば毎日水を替えることをおすすめします。水が濁ると、花が必要とする栄養分や水分が不足し、鮮度が保てません。新鮮な水を与えることで、花が元気に長く楽しめます。
さらに、花の茎の先端を定期的にカットすることも重要です。花束が届いたときや水を替える際に、茎を1〜2cm程度切り直すことで、水分がより吸収されやすくなり、花の持ちが良くなります。この際、斜めにカットすると水が吸いやすくなります。特にバラやヒマワリなどは茎の水分吸収力が高いため、こまめなケアが花の美しさを長持ちさせます。
これらの簡単な手入れをすることで、花束をより長く、美しい状態で楽しむことができるでしょう。
7: 花束の季節ごとのおすすめ
7-1: 季節に合わせた花の選び方
春:チューリップ、桜
夏:ヒマワリ、アジサイ
秋:コスモス、ダリア
冬:コニファー、バラ
7-2: 特別なイベントでの花束活用法
卒業式や発表会、会社の送別会などの節目のイベントには、華やかな花束がぴったりです。特別な瞬間を祝う花束は、その場を一層華やかにし、雰囲気を盛り上げます。例えば、卒業式では明るい色合いの花束が、発表会ではシンプルでありながらもエレガントなデザインが適しています。また、送別会には感謝の気持ちを込めた花束が、贈る側の心温まる思いを伝える手段として最適です。これらのイベントで贈られる花束は、思い出に残る贈り物となり、その瞬間の感動を一層深めてくれるでしょう。
8: 実店舗と通販での花束購入メリット比較
8-1: 地域の花屋を活かす方法
地元の花屋では、花の鮮度や細かな要望への対応が魅力。直接相談できる安心感もあります。ネットショップのハナイモは、蔵前花屋「こめて」を運営しています。 こめては、私たちが花や植物にみつける小さな発見や喜びを、自分たちだけではなく、みんなで一緒に楽しみたい。そんな思いを大切にしている町の花屋です。ご来店はもちろん、お電話でのご相談・ご予約もうけたまわります。どうぞお気軽にお声がけください。
蔵前花屋こめて 東京都台東区蔵前3-18-1 MKマンション1F 03-3866-5287 火曜定休
8-2: 人気のオンラインショップレビュー
人気の通販サイトでは、豊富な種類と価格帯から選べ、口コミ評価も参考にできます。忙しい方に特におすすめです。
9: 安心して花束を贈るためのマナー
9-1: 花束を贈る時の注意点
花束を贈る場合に、お届け先に負担をかけたくないと思われる場合には、アレンジメントがおすすめです。また、最近では花瓶のいらないスタンドタイプの花束も人気があります。
9-2: 受け取る側への配慮と心配り
受け取りのタイミングなど、贈る相手の事情にも目を向けましょう。自宅にお届けする場合は在宅時間、お店にお届けする場合は、予約時間、予約者名などを事前に確認することでトラブルを防げます。

まとめ
花束は、愛や感謝、想いを伝えるうえで最適な贈りものであり、贈るシーンや相手のことを思い巡らせながら選ぶ花を選ぶことで、よりその想いへの意味を深めることができます。古代から続く花束の贈呈の歴史を踏まえ、花にはそれぞれ象徴的な意味が込められていることは先述しました。
花束選びにおいては、価格帯やデザインのバランスを考慮しながら選ぶことで、贈る側の想いがきちんと伝わり、受け取る側に感動を与えることができます。花はその美しさだけでなく、贈る人の想いいを込めたメッセージを伝える素晴らしいギフトです。ぜひあなたも大切な人へ花束を贈り、その想いを伝えてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者
フラワーギフト専門店 花以想 Hanaimo 店主 鈴木咲子
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ式フラワーデザインに出会い、ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店でドイツ式フラワーデザインを習得。2002年 通販サイトHanaimo開業。
趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。
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