ペットを亡くした友人に贈る花|色・香り・メッセージの基本マナー

Posted on 2019/07/09

大切な家族であり、かけがえのない存在だったペットとの別れ。 その悲しみに寄り添いたいと思っても、どんな言葉をかけたらいいのか、何を贈ればよいのか── 迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ペットを亡くされたご友人へのお悔やみとして「お花を贈る」ことについて、 選び方のポイントや気をつけたいマナー、贈り方のヒントをわかりやすくご紹介します。

やさしく、静かに、想いを届ける方法のひとつとして。 心をこめた贈りものを通じて、少しでも癒しにつながりますように。

この記事の執筆者
Hanaimo(花以想)店主

はい、もちろんです。

人と同じように、ペットも大切な「家族」です。 亡くされた方にとって、その存在は日々の癒しであり、共に過ごした時間は深い絆そのものだったはず。

最近では「ペットロスケア」の一環として、動物を亡くされた方へ お花やお悔やみの言葉を贈ることが、広く受け入れられるようになっています。

ただし、宗教や価値観によっては考え方が異なることもあるため、 あくまで相手の気持ちに寄り添い、押しつけにならないような配慮が大切です。

淡いピンク、白、ラベンダー、クリームなど、やさしく穏やかな色が好まれます。

強い香りは好みが分かれるため、できれば控えめな花材(トルコキキョウ、スプレーマム、カーネーションなど)を選びましょう。

手間なく飾れる「アレンジメント」や「プリザーブドフラワー」も人気です。 相手の生活スタイルに合わせて選ぶこともやさしさのひとつです。

ペットを偲ぶ花だからこそ、「ペットにとって安全だったかどうか」も考慮できると、さらにやさしい気遣いになります。 以下のような植物は、犬や猫にとって有害とされているため、 もし相手のお宅に別のペットがいる場合や気になるときは避けるのが安心です。

犬にNGとされる主な植物:

  • チューリップ(球根)
  • スイセン
  • ヒヤシンス
  • アジサイ
  • シャクナゲ

猫にNGとされる主な植物:

  • ユリ(特に危険)
  • カスミソウ
  • ポインセチア
  • アイビー
  • シクラメン

※これらは生花・花粉・葉など一部でも中毒症状を起こす可能性があるため、選定時に一言添えると丁寧です。

短くても構いません。 大切なのは「寄り添いたい気持ち」が伝わることです。

たとえば── ・○○ちゃんのご冥福を心よりお祈りします。 ・悲しみが少しずつ和らぎますように。 ・また笑顔で過ごせる日がきますように、心から願っています。

堅苦しくならず、相手の心にそっと寄り添うような表現が喜ばれます。 ペットの名前を添えると、よりあたたかい印象になります。

ペットを失った悲しみは、想像以上に深く、長く続くものです。

無理に元気づけたり、言葉で励まそうとするよりも、 「そっと思っているよ」という気持ちが、何よりの支えになることもあります。

お花は、そんなやさしい気持ちを伝える手段のひとつです。

相手の心にふわりと寄り添うような色と香りを選んで、 あたたかさが少しでも届くような贈りものになりますように。

Hanaimoでは、ペットのお悔やみ花についてのご相談も承っております。 心に残る贈り方を一緒に考えるお手伝いができれば幸いです。

フラワーギフト専門店 Hanaimo(花以想)店主 鈴木咲子

インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ式フラワーデザインに出会い、ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店でドイツ式フラワーデザインを習得。2002年 通販サイトHanaimo開業。

趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。